『法華経』に学ぶ
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・迦葉頭陀第一(清浄第一とも)・須菩提解げ空くう第一(無諍第一とも)・迦旃延論議第一・目犍連(目連)神通第一・富楼那説法第一・阿あ㝹ぬ楼る駄だ(阿那律)天てん眼げん第一・阿難(阿難陀)多聞第一・羅睺羅密行第一・優う波ぱ離り持律第一の十人になります。この中でただ一人、優波離の名前は『法華経』のなかで確認することはできません。しかし第八章『五百弟子受記品』で記別を受ける千二百人、あるいは第九章『授学無学人記品』で記別を授かる学人(学ぶべきことがある人)や無学人(すべてを学び終えた人)二千人の中に含まれている、と考えて差し支えないかと思います。 さて、迦葉に授けられた仏名は光明如来(光り輝く如来、明らかな光を放つ如来)といい、舎利弗と同様に「如来の十号」といわれる仏の徳を称賛する称号十種も合わせて授けられたことについては、すでに学びました。釈尊は続けて語られます。「光明如来が活動する国を光徳国、すなわち、光明如来の光を得た国、光に照らされた国といい、大荘厳という長い期間輝きつづけるでしょう。光明如来の寿命は十二小劫という量り知れない長さで、その後、正法時代が二十小劫、像法時代もまた二十小劫という到底思惟することのできない長期にわたりつづきます。光徳国は厳かに飾られていますから、穢れなどは一切なく、瓦や礫こいし、荊いらや棘とげもなく汚物もありません。土地は平らかでまるで高低差がなく、瑠る璃り(ラピスラズリ)が敷き詰められ宝樹が並び立ち、黄金の縄で道の境界がなされています。いたるところで宝石の花が舞い散り、清らかで穢れのない土地が、どこまでも、どこまでも最果てもなく広 ば  -133-

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