『法華経』に学ぶ
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さて、天台大師は『法華経』二十八章中「し迹ゃく半十四章それぞれに、その内容、或いは教えの意図などから① 「序じょ分ぶん」教えの説かれる由来を記した段。② 「し正ょう宗しゅう分ぶん」教えの中心となる段。③ 「流る通つう分ぶん」教えがどのように伝わるのか、また、信仰者、修行者の得る功徳はいかなるものか。また、教えに信順せず、謗そしる人の罪などが説かれる段。の三段に分科してこれをみています。「迹門三段」(第一章~第十四章)・序 分 序じょ品ほん第一・正宗分 方便品第二~授じゅ学がく無む学がく人にん記き品ほん第九・流通分 法ほっ師し品ほん第十~安あん楽らく行ぎょう品ほん第十四「本門三段」(第十五章~第二十八章)門も ん」といわれる前半十四章、「本ほん門もん」といわれる後尊・天台大師・伝教大師・日蓮聖人)・序 ・正宗分・流通分小説や物語に「起承転結」があるように『法華経』にも「序分・正宗分・流通分」という「起承転結」があるということです。さて釈尊の御生涯は、日蓮聖人のお言葉に習えば「十九出家、三十成じょう道どう、五十年の転てん法ぼう輪りん、八十入滅と定むべし」ということです。つまり、釈迦族の王子として誕生せられた釈尊は、十九歳で皇太子の立場をお捨てになられご出家。三十歳でお悟りを開かれ、五十年間の御説法、そして八十歳でご入滅になられた、ということです。 『法華経』はもちろんのこと、有名な『華厳経』『阿含経』『維摩経』『阿弥陀経』『般若経』等すべ品ぽん第二十八じ従ゅう地ぢ涌ゆ出じゅっ品ぽん第十五前半従地涌出品第十五後半・如来寿量品第十六・分ふん別べつ功く徳どく品ほん第十七前半分別功徳品第十七後半~普ふ賢げん菩ぼ薩さつ勧かん発ぼっ-8-  分   

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