『法華経』に学ぶ
164/188

過去の講演等で用いた資料をいくつか掲載いたしました。私が教学を学ぶとき、そして伝えるときに心掛けていることは、点と点を結び「線」にすること。そして、その線と線を結んで「平面図」にし、平面図を合わせて「立体図」にして学び伝えることです。それは、そうすることによって『法華経』や日蓮大聖人(以下、大聖人)の教えが有機的に理解できると考えているからです。掲載する図表がその役を果たせるか聊か不安ですが、それでも教えを学ぶ一助になれば幸甚です。 科段分科は本迹のみで、両門の三段(序分、正宗分、流通分)分科等はしていません。二十八章の流れや、その章の趣旨が分かるように要点を記しました。第九章『授学無学人記品』で在世の衆生救済は完了し、第十章『法師品』から滅後の衆生救済へと展開していきます。大聖人の宗教生命、法華経観、教義や思想はここ、すなわち起顕竟を中心に展開していきます。大聖人を認識するうえで「歴史的認識」と「信仰的認識」があると考えます。そこで、上段には「歴史的認識」としてのご生涯を、下段には「信仰的認識」をするために、法華経の流れとそれに符合したご生涯を記しました。 私たちは『法華経』に「仏使」(未来益物、末法の遣使還告)として説き明かされた大聖人を学ぶ必要があります。すなわち信仰的認識です。法華経を通して信仰的に大聖人を学び、そして大聖人法華経(爾前経・涅槃経含)要点図表について日蓮大聖人のご生涯-156-    

元のページ  ../index.html#164

このブックを見る