三大秘宝について「本尊 戒壇 題目」
11/68

この一大秘法を行法として「本門の本尊」・「本門の題目」・「本門の戒壇」と開示された。末法の衆生は、この三大秘法を行ずることによって、仏の証悟に安住する。と述べられています。この解説にありますとおり、一大秘法の南無妙法蓮華経から開出、「開出」と書いて、「かいすい」と読みます。開出されたのが、三大秘法ということですね。一大秘法を開けば、或は、三方面から見れば、本尊、戒壇、題目という三大秘法になります。この解説を読んで、注意しなければならない事    9す。つまりこれらの事柄を度外視しては、三大秘は、先ず、本門の教主釈尊。本門の教主釈尊とはいかなる存在か。更には本化の菩薩に付嘱されたとありますから、本化の菩薩とは一体どういう存在か、これを知らなければならないということで法を語ることはできない、ということであります。ところで「本尊」「題目」「戒壇」という順序で列記されておりますが、御真筆御妙判、具体的にいえば『報恩抄』と『法華行者値難事』そして『法華取要抄』の三書になりますが、三大秘法を列記なさる時には必ず「本尊」「戒壇」「題目」の順序で述べられています。この順序を崩されることはありません。この点については、既に茂田井教亨先生、浅井円道先生等が御指摘になられました。因みに、浅井先生がお書きになられた『日蓮聖人教学の探求』を読みますと「三大秘法の順序に関して注意を促し、将来の精査を希望して筆を擱く」とあります。ですから、私達も三大秘法を列記するときには

元のページ  ../index.html#11

このブックを見る