三大秘宝について「本尊 戒壇 題目」
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の法華経。未来益物は、仏滅後ということです。ですから、私達の死活問題は、一体どこにあるのかと言えば、当然「未来益物」、仏滅後にあるわけです。この如来秘密、神通之力の法門によって、本仏の三世常住、三世に亘る永遠不滅の教化、間断無き教化が明かされるわけです。「過去益物」「現在益物」は、本仏が自ら、或は、迹仏として登場し衆生教化をなさいますが「未来益物」は、お弟子に委任、付嘱なされるんです。「遣使還告」ということですね。後にもふれますが、この使い人、付嘱を受けたのが、日蓮大聖人です。念のため申しますが、未来益物は、仏滅後を指しますから、正法時代、像法時代にも「遣使還告」が行われます。『本尊抄』に「遣使還告は如何。答えて曰く。四依なり。四依に四類あり。小乗の四依は、多分は正法の前の五百年に出現す。大乗の四依は、多分は正法の後の五百年に出現す。三に迹門の四依は、多分は像法一千年、少分は末法の初なり。四に本門の四依は、地涌千界なり、末法の始に必ず出現すべし。今の遣使還告は地涌なり。」とあるのがそれですが、末法の始めの遣使還告は「地涌の菩薩」ということですね。 23

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