三大秘宝について「本尊 戒壇 題目」
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便品、提婆品、寿量品、神力品、屬累品、そして、八之巻」ですね。いつの時代に、誰が定めたのか知りませんが、そのようになっていますね。でも、仮に日蓮大聖人が、要品をお定めになったとしたならば、この起顕竟を要品と定められたのではないかな、と思います。日蓮大聖人に、現行流通している要品をお見せすると「なぜ、法師品、寶塔品が入ってないんだ?勧持品や涌出品、分別功徳品まで無いじゃないか。これじゃ、一品二半が揃わないぞ。おやおや、修行の肝心と教えた不軽品はどうしたんだ。」そんなお叱りを受けそうです。さて『序品』より『授学無学人記品』までが、在世の法華経。『法師品』以降、就中『嘱累品』までが、滅後の法華経とのご指摘です。つまりそれは、滅後弘教の付嘱の大事が明かされているということです。解りやすく言えば「仏滅後の衆生救済のシナリオ」とでもいえますでしょうか。在世の衆生救済をテーマにしたのが、『序品』より『授学無学人記品』までで、滅後の衆生救済をテーマにしたのが、『法師品』より『嘱累品』迄だということであります。 『寶塔品』の「三箇の勅宣」、『提婆品』の「二箇の諌暁」の後『勧持品』にて迹化の菩薩、八十万億那由他の菩薩方が、仏滅後においての弘教を「不惜身命」の決意をもって誓われますね。有名な「勧持品二十行の偈文」です。その誓いに対して仏は『従地涌出品』の冒頭で「止善男子。不須汝等。護持此経。」と制止なさいます。釈尊が『寶塔品』で三度、『提婆品』で二度、都合五回に亘って弘教の 33

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