三大秘宝について「本尊 戒壇 題目」
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余談ですが、もう十年ほど前になりましょうか、   のお気持ちが満ち溢れている、それこそ、お声も東京は上野の国立博物館で、大日蓮展が開催されました。この中にも行かれた方もおありでしょう。その中にこの『諸人御返事』が展示されていたんですね。大聖人のご真筆に対して、個人的には「展示」という表現は用いたくは無いんですがね。私『諸人御返事』を拝して驚きました。涙が出ました。しばらくその場から動けませんでした。学者でも研究者でもない私が言うのも不遜極まりないことですが、お筆の躍動感に驚かされました。大きな字で認められているんですよ、何かこう紙面からはみ出すと言いましょうか、踊りだすと言いましょうか。何て言えばいいでしょうね。大聖人鼓動までもが聞こえそうな気がしたんですね。実に感動したのを覚えております。このご妙判は「公場対決が実現するかもしれない」そんな情報が身延におられる大聖人に届き、急ぎお認めになられたご妙判なんですね。で、その中に「我が弟子等の出家は主上上皇の師となり、在家は左右の臣下に列ならん。」とあるんですよ。日蓮大聖人はもちろん、そのお弟子までもが「主上上皇の師となり」です。主上上皇、これ幕府と朝廷でしょ。日蓮大聖人のお弟子が師となれば、主上上皇は当然、弟子になりますよね。そのお弟子の許可、認可が無ければ、戒壇は弘通、建立できないんですか。叶わないんですか。どうも合点がいきません。冒頭にも申し上げましたが、日蓮大聖人の教学を語る上では、ご真筆ご妙判はもちろん、『開目45

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