三大秘宝について「本尊 戒壇 題目」
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して返ってくるんですね。さらに、薬をもらう前に、順序としては、医者  お断りですよね。その医者を信じればこそ、診断の診断がありますね。どうですか、病院に行くにしましても、信頼できる医者がいるから、診断を受けに行くわけですよ。俗に言う、やぶ医者だったら、信用できない医者だったら、そんな医者はを受け、薬をもらい服用するんですよ。ですから、まず私たちは、釈尊を信じる、ここがスタートでしょう。「而不肯服」と拒否した、失心の狂子は、つまりは滅後の私たちのことですが、良医である父のことを信じることができなかった、だから、「良薬」と差し出された薬をも信じることができなかったんです。この薬を服せしめる為に、本化上行、日蓮大聖人のご出現があるんですね。ここは、非常に大切なところです。日蓮教学からすれば、私たちが直接、本仏から良薬を頂戴することはないんです。必ず、本化上行という存在がなかったらダメなんです。これが、起顕竟の構造、三世益物の構造なんです。もう時間がありませんから、まとめますが「妙法蓮華経の五字は経文にあらず、その義にあらず、ただ一部の意のみ」と大聖人は仰います。このお題目は「釈尊の心」「釈尊の大慈悲心」そのものなんだ、ということです。ご承知の「釈尊の因行果徳の二法は……」の文は、お題目は、釈尊の全体、釈尊そのものである、とのご指南です。 「本門の題目」は「法体論」から見れば、仏種・良薬・釈尊全体。「信行論」から見れば、唱える、62

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