2023(令和5)年度 授業アンケートⅣ.アンケート集計結果と分析 仏教学部58【結果の概要・分析】 Q12「総合的な満足度」について、1期は全学の回答平均値4.31に対し、1・2年生は4.40、宗学科は4.55、仏教学科は4.39で、2期は全学の回答平均値4.38に対し、1・2年生は4.47、宗学科は4.45、仏教学科は4.47と、両学期ともに全ての項目で上回っている。前年度比では、1・2年生は両学期ともに値が下降しているが、宗学科・仏教学科においては0.06~0.20の上昇が見られる。また、教員所属学科別の回答平均値(表7)を見ると、宗学科・仏教学科ともに1期はほぼ前年度と同水準、2期は前年度より微減の値となっている。 「学生」に関わるQ2「受講率」とQ3「積極性」について、全学と本学部の回答平均値を比較すると、Q2では学部全体で両学期ともに全学を下回り、Q3では1・2年生2期および宗学科両学期で全学を上回るものの、それ以外の項目では全学と同値か下回る。ただし、これら2つの設問では、全学平均値が年間を通して前年度を下回るが、本学部では上昇項目のほうが多く、特に宗学科2期はQ2が0.25、Q3が0.17と上昇幅が大きい。また、Q2・Q3における学期比では、仏教学科2期の値に上昇が認められる。さらに、Q2・Q3の値を他学部他学科と比較すると、Q3の1期では宗学科(4.43)が2位に該当する。 「授業内容・方法」に関わるQ5「シラバスに沿った授業展開」とQ6「授業に対する教員の熱意・意欲」について、全学と本学部の回答平均値を比較すると、Q6における仏教学科1期を除く全ての項目で全学を上回っている。これら2つの設問の値を他学部他学科と比較すると、Q5の1期では宗学科(4.61)が1位、2期では仏教学科(4.63)が2位に該当し、またQ6の1期では宗学科(4.68)が1位に該当する。 「理解・満足」に関わるQ10「授業内容の理解」、Q11「新しい知識や考え方の修得」について、全学と本学部の回答平均値を比較すると、全ての項目で全学の値を上回っている。これら2つの設問の値を他学部他学科と比較すると、Q10の1期では宗学科(4.44)が1位、2期では仏教学科(4.41)が2位、1・2年生(4.40)が3位に該当する。また、Q11の1期では宗学科(4.61)が1位、2期では仏教学科(4.56)が3位に該当する。 《まとめ》 全体的に見て、本学部の値は両学期を通して全学の回答平均値を上回っている項目が多いことが窺える。また、各設問の値の中に全学的に見て上位に位置する項目が散見されることは、評価できる点と言えよう。その一方で、「学生」に関わるQ2「受講率」の設問において、学部全体で両学期ともに全学平均値を下回っている点には注意が必要である。特に下降幅の大きい項目として、仏教学科1期では0.32、同2期では0.18、宗学科2期が0.13ほど全学平均値を下回っている。また、下降幅はそれほどではないものの、1・2年生において前年度平均値と比べて下降している設問が多いことも指摘でき、今後動向を注視する必要があるだろう。【授業改善への活用方法】 仏教学部では、導入教育がきわめて重要であるとの認識から、数年来検討を重ねている。今後は、4年間を通して学びのモチベーションをいかに維持させるかについて、さらに検討する必要がある。特に、2020年度入学生から開始した現行カリキュラムが完成年度を迎えたことにより、それを踏まえた分析と対応が重要である。また、全学平均値よりも低い値の設問については学部内で共有を図り、次年度以降の授業実施に向けて改善に努めたい。仏教学部
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