94Ⅳ.アンケート集計結果と分析 地球環境科学部2023(令和5)年度 授業アンケート【結果の概要・分析】 総合的な満足度(Q12)について両学科の結果を見てみると、「大いに満足した」、「やや満足した」の肯定的意見が1期・2期ともに9割弱であり、全学の結果を僅かに上回っている。しかしながら、「大いに満足した」に限ってみてみると、環境システム学科では全学よりも低く5割弱の結果であり、地理学科の1期では6割近くに達しており、全学比較でも優れていた。両学科間の連携により、環境システム学科での改善が望まれる。授業外学修時間の学部比較(表6-2)によれば、本学部の学生は全学平均よりも長時間の授業外学修を行っていることが分かる。表9-1や表9-2から、授業外学修時間は授業理解度や新知識習得と正の相関があることが伺えるので、本学部学生は効果的に授業を受けていると考えられる。 地理学科について、学生の感じる教員の熱意・意欲(Q6)の結果を見ると、1期における肯定的意見は前年度並の94.3%(前年度95.6%)で全学の91.6%(前年度91.8%)よりも高く、2期においても肯定的意見は91.9%(前年度94.0%)とやや低下したが、全学の92.7%とほぼ変わらない。このように、学期、年度による変動は見られるものの、高い水準で安定した結果となっている。学生の新知識習得状況(Q11)においては、1期の肯定的意見は93.5%(前年度95.2%)、2期では90.7%(前年度93.5%)と低下傾向にある。2025年度施行予定の新カリキュラムにおいて、この点を是正したい。 環境システム学科について、学生の感じる教員の熱意・意欲(Q6)の結果をみると、1期における肯定的意見は94.4%(前年度94.2%)、2期の肯定的意見は94.9%(前年度93.1%)と前年度をやや上回った。これらは、全学の91.6%(1期)、92.7%(2期)よりも高い値である。この結果を維持できるよう、熱意を持って教育に取り組みたい。学生の新知識習得状況(Q11)の結果をみると、1期の肯定的意見は92.0%(前年度90.5%)と、全学の90.2%より高かった。2期においても91.9%(前年度90.8%)と、全学の91.2%より若干高かった。肯定的意見は1期、2期とも前年同期より改善傾向にあるが、一層の改善を目指したい。【授業改善への活用方法】 本学部の教員の熱意・意欲(Q6)に関しては、全学平均とほぼ同等か、それを上回る肯定的な意見が得られているが、1.2~2.4%の否定的な意見もみられる。同様に、教員の声の聞き取りやすさ(Q7)にも、3.2~5.0%の否定的な意見があり、両項目はいずれも1期から2期に上昇する傾向(例えば地理学科では、熱意・意欲は1.4%から2.4%に、声の聞き取りやすさは3.2%から5.0%)が認められ、関連性が示唆される。このことから、個々の教員が講義内容を整理し、わかりやすく、明瞭に話すことを心がければ、教員の熱意・意欲と声の聞き取りやすさについての否定的な意見を減少させられることが期待できる。 一方、本学部の学生の授業外学修時間(Q4)は、全学平均よりも長く、全くしていないとの消極的意見は本学部のみ(環境システム学科:7.8~8.1%、地理学科:7.7~8.2%)10%以下であった。これは、本学部で実験・実習科目が多いことや大学教育再生加速プログラムに取り組んできた成果の表れであろう。2024年度に導入される新LMSの活用を諮り、学生に授業外学修への取り組みを促す工夫を考えていく必要がある。地球環境科学部
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